他社訪問のマナー

■他社訪問のマナー


他社へ訪問する場合は、必ずアポイントメントを取ってから訪問します。
相手の都合も聞かずに訪問するのは迷惑になり、不在であれば時間の無駄にもなります。



■アポイントメント

アポイントとは約束の意味です。営業活動などには欠かせない面談の機会を得るための重要な方法です。他社へ訪問し、お客様と面談をする場合は、必ずアポイントメントを取ってから訪問します。相手の都合も聞かずに訪問するのは迷惑になりかねませんし、不在であれば時間を無駄にする事にもなります。

アポイントメントはなるべく日程に余裕を持って取るようにしましょう。アポイントメントの取り方は、まず相手の都合を聞いてから、自分のスケジュールと照合して返答します。ただし、何度も断るのも失礼なので、こちらのスケジュールが詰まっている場合は「来週の○曜日の○時はいかがでしょうか?」とこちらから先に候補をあげる方法もあります。

業界によって、繁忙期や忙しい時間帯があります。その時期を避けて電話するのがビジネスマナーです。決算期、月末、月初め、月曜の午前中、終業時間など配慮が必要です。
また、早い時期にアポイントメントを取った場合は、前日に確認の電話を入れると間違いがありません。

■事前準備

・訪問先について調べる
商談で相手企業を初めて訪問する場合、その企業の事業内容、経営方針や主な取引先、業界でのポジション、新規事業計画などできる限りの情報を人手してから出かけます。『日経会社情報』などで事前に調べておくようにしましょう。 会社の所在地を地図で確認し、交通機関を調べて所要時間の見当をつけます。所要時間はゆとりを見込んでおきます。

・持ち物・身だしなみのチェック
持参すべき書類や資料をリストアップし、忘れ物がないかをチェックします。商談用の手帳やノート、名刺なども確認します。特に営業社員の場合、名刺は常に二〇枚は名刺入れに用意しておく必要があります。名刺入れのほかにカバンやスーツの内ポケットや手帳のポケットなどに予備を数枚入れておけば安心です。

最後に身だしなみです。あなたのイメージは、そのまま会社のイメージとなるわけですから自社のイメージダウンにならないよう心がけましょう。 男性ならば清潔でフケのない髪、クリーニングされたシャツ、派手すぎないスーツ、折り目の入ったズボン、よく磨かれた靴、短く切りそろえた爪、この程度でほぼ合格です。女性の場合は、もう少し配慮が必要です。ラフなスタイルや流行の先端を行くような派手な服装は避け、男性のようにスーツとまではいかなくても、それに準ずるような服装を心がけたいものです。

■訪問時のマナー

・約束の時間は厳守する
遅刻はもちろんのこと、早過ぎるのも駄目です。定刻に会えるように、5分前には到着しておきましょう。予定の時間に遅れそうになる場合は、「申し訳ありませんが、・・・のため・・分ほど遅れますので」と、事前に連絡します。何の連絡もせずに遅れるのは信用を失うことになります。

・受付・応接室でのマナー
受付の方などに「〇〇株式会社の××と申します」と正確に会社名と自分の名前を名乗り、名刺を出します。面会の約束をしてあれば「××時に○○課長をお訪ねすることになっております。恐れ入りますが、○○課長をお願いいたします」と申し出ます。部屋などに案内されたら、下座に着席しましょう。決して、コート掛けを使用することや、イスの上に荷物を置く、資料を広げるなどしてはいけません。相手が見えたらすぐに立てるように、浅めに座り静かに待ちましょう。

・挨拶をかわす
相手が見えたら、すぐに立ち上がり、「本日はお忙しいところありがとうございます」などの挨拶をかわします。その後、名刺交換を行い、着席を勧められてからイスに座ります。

・面談
面談中はメモを取るとよいでしょう。自分の整理にも役に立ちますし、相手側から見ても真剣に映るはずです。用件が済んでから雑談できればベストです。しかし、相手のスケジュールもありますので、長居しすぎてはいけません。

・面談後
用件や話のポイントを最後に確認し、「では、失礼します」などの言葉を添えて退室しましょう。
到着時と同様に、玄関やビルをでるまではマフラーやコートの着用は避けましょう。また、相手方のオフィスの近くということも忘れてはいけません。タバコを吸うなど気を抜くのはタブーです。

■名刺交換

・名刺は身分証明書
名刺はその人の身分と人格を象徴するコミュニケーション・ツールですから、大切に取り扱います。ビジネスにおいては、一枚の名刺の果たす役割は意外に大きなものです。
名刺は汚れや書き込みなどがないかチェックし、常にきれいな新しいものを用意しておきます。専用の名刺入れに納め、上着の内ポケットやバッグの取り出しやすいところに入れておきます。ズボンの尻ポケットや定期入れなどから取り出すのは失礼にあたります。

・名刺の出し方・受け方
名刺は、次のような順序で交換します。
@訪問したほうから先に出す。
A目下のものから先に出す。
B社名・氏名を名乗りながら出す。
C相手から見て正面になるように出す。
「○○社の××と申します。よろしくお願いいたします」などと言えばよいでしょう。
相手の名刺は右手で受けとります。このとき左手を軽く添えます。受けとった名刺は名刺入れにのせて拝読します。読み方がわからないときは勝手に判断せずに「何とお読みするのでしょうか」ときちんと聞きましょう。
相手の名前を確認したら、名刺は自分の名刺入れにしまいます。カバンのポケットにしまったり、資料と一緒に封筒に入れたりすると、後で見つからなくなって困ることになります。また、いつまでも相手の名刺をいじり回したり、その場で名刺にメモなどを書き込むようなことをしてはいけません。

■紹介の順序

同行している上司などが複数いる場合は、役職が上の人から順番に紹介します。
例えば、双方の会社で部長、課長、新入社員と3名ずつが名刺交換する場合
@まずは、訪問側の部長が訪問先の部長と名刺交換する
Aその後部長が訪問先の課長と名刺交換する
B最後に部長が訪問先の新入社員と名刺交換する
C少しずらして、訪問側の課長が@〜Bを繰り返す

■退出時のポイント

仕事の話が終わったらすぐに失礼するのがルールですが、思わぬことに話題がおよび話がはずんだりすることもあります。しかし、メモが回ってきたり相手が時計を見出したら、もう帰る時間です。それ以上滞在すると相手の仕事の邪魔になります。

反対に自分の都合で、もうそろそろ話を切り上げたいというときもあります。そんなときでも時計を何回も見たり、相手が話に熱中しているのに話を中断するのは失礼です。ひと区切りついて自分の話す番になったときに「もう、そろそろ失礼いたします」と切り出すようにしましょう。

帰るときには「お忙しいところをお邪魔いたしました。またよろしくお願いいたします」とか「失礼いたします」と挨拶します。「では、どうも……」とろくに挨拶もせず、後ろ姿を見せて去るのは、大変失礼で印象を悪くします。

次の訪問につなげるためにも、退席時によい印象を残すよう心がけましょう。「面談の相手には感謝の意を述べる」「受付の人にも挨拶する」「事務所や廊下ですれちがう人には会釈をする」「エレベーターや廊下で商談に問する話はしない」「コ−ト類は建物を出てから着る」といったポイントに留意するとよいでしょう
こうすることで、上司から先に席に着くことができます。

 

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