連結会計制度

■ 連結会計制度

現在、日本の上場企業は、連結財務諸表と単独財務諸表の両方を公表しています。2000年3月期の決算からは、新しい連結会計制度が導入され、主たる財務諸表として、連結貸借対照表、連結損益計算書、連結剰余金計算書、そして連結キャッシュフロー計算書の4つの決算書が、連結財務諸表として発表されています。また、従たる財務諸表として、個別の貸借対照表、損益計算書、利益処分計算書が発表される。そして、有価証券報告書の記載方法も、連結決算を主体とし、単独決算を従とするようになりました。
今までの連結財務諸表は、形式的に50%を超える持ち株比率の子会社を対象とし、これらの子会社の財務諸表をまとめて、連結財務諸表として作成していました。新たな連結会計制度では、子会社ばかりでなく、親会社の支配力や影響力が強ければ、持ち株比率が低くても、連結決算の対象に含めるようになりました。また大企業は、さまざまな内容の事業を広域に展開しているため、連結会計制度では、グループとしての全体像をより正確かつ詳細に反映させるため、事業の種類別、製品市場別、所在地別の区分単位(これらをセグメント情報といいます)、現金収支などを、子会社を含めて集計する。このように連結会計制度では、2つ以上の企業からなる集団を1つの組織体とみなして、財務諸表を作成する。その作成過程では、親会社と子会社・関連会社間の債権、債務、損益取引は相殺され、グループ間の取引で発生した内部利益が排除される仕組みになっています。



 

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